先日、工房に2本のソファが運ばれてきました。持ち主によると、どちらも座り心地が悪くなったとのこと。修理は本職ではありませんが、思い入れのあるソファだそうなので、なんとか修理して元通りにしてあげたい。
まず黒いソファの方は、座ると底がない感じで、深く沈んでしまいます。内部を確認すると、スプリングの上に張っている力布が破れていた。また、クッションのウレタンフォームも劣化してポロポロと崩れてきている。
まずスプリングと力布の間に新たなウレタンフォームを挟み込む。
そしてそのウレタンとスプリングとの間に、新たな力布を滑り込ませました。
四方をきれいに固定して完成。座り心地も上々です。
次は茶色いソファ。バネが1本折れてしまっている。長年使われてゆく間に金属疲労が起こり、あるときプチンと切れたようだ。
おそらく中央2つが同じような状況だと思われるので、この2本を新品に取り換える。
これで完成。どちらも表面の生地は、まだ張り替えなくてもよさそうだったので、裏側からできる方法で修理させていただきました。下地布を張りなおして終了です。
実は先日からソファの設計が私の頭を悩せていました。今回ソファの構造など、いろいろと勉強させていただきました。
いい家具は修理しやすく、ずっと使い続けることができるのだと実感しました。これでまたご主人様のもとで活躍してくれることでしょう。この子たちの主治医に慣れたようで嬉しいです。