「棚からぼた餅」ってあんまりないなぁと思っていましたが、その時は突然訪れました。
数年前から、ミツバチの飼育に興味があった私は本やネットなどで色々と調べておりました。「天然のハチミツを、買わなくても手に入るなんて!」と、うっとり考えていましたが、調べてみるとなかなかそう上手くはいかなさそう。ミツバチの一群が飼育道具一式とセットになって販売されていて初心者にはうってつけなのですが、その価格約5万円。この価格は妻の説得可能領域をはるかに超えています。
半ばあきらめかけた頃、知人の庭になんか見た事あるような物体が…。そう、それは野生のミツバチをお迎えするための、切株から作りだしたミツバチ様の巣でした。「その手があった!」と思い出し、持ち主に詳しく聞いてみると、「数年前から仕掛けているのだが、一向にミツバチはやって来ない」とのこと。やはりうまくはいかないようだ。
またもや挫折、あきらめかけていましたが…、今朝、来ました、ミツバチが!
朝、何気なくデッキ前の林に設置している鳥の巣箱を眺めていたら、何やら入り口で動いているではありませんか。
良く見ると、それは紛れもなくミツバチでした。この巣箱、もちろんミツバチのために仕掛けいたのではありませんでしたが、働きバチ達が入口を見張ってるということは、中に女王蜂がいるに違いありません。この時期、ミツバチは分蜂と言って、新しい女王蜂が働きバチを連れて巣立ち、新しい巣を作り始めるのです。
日本に住むミツバチは2種類あり、飼育方法も変わってきます。一般的に出回っているハチミツは西洋ミツバチのもの、そしてほとんど流通せずに、たまに土産物屋などで販売されている数千円もする高級ハチミツは日本ミツバチのもの。とりあえず、どちらなのか判別するため、物干し竿の先に虫取り網をくくりつけて1匹採取。
外観の見分け方では、西洋ミツバチより日本ミツバチの方が縞模様がはっきりしていて、全体的に黒く、そして少し小さい。抽象的やなぁ。この子は体が小さいが、綺麗なレモン色。うーん解らん。最後の手段は翅の模様。じっくり観察するために(もちろん殺さずに)ビニール袋に入れておさえつけ、羽根を広げて確認、ちょっとゴメンナ。文献によると、写真の赤丸印の翅脈があるのが日本ミツバチ。おお、高級品確定!
確認が済んだので、お帰り頂く。「これからもよろしく!」少し朦朧としていたが、すぐに巣箱に帰って行った。
次の課題は巣箱。樹上3.5m、ミツバチの巣にしては小さい箱、そして開閉できない構造で作ってしまっていた…。なんとか安全に、大量にハチミツを分けて頂くための工夫を考えなくては…。
追記:後から調べたところ、西洋ミツバチは日本では飼育下でしか生きられないので、野生化はしていないようだ。
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