スープファニチャー の家具は、基本的に「ほぞ組」や「組みつぎ」など、接合箇所に凹凸を作りだし、それをかみ合わせて接合する昔ながらの「接ぎ手(つぎて)」を用いて製作していますが、場合によりビスを併用する場合もあります。
ビスを家具の表面に使用した場合、ビスの頭を隠すためにダボと呼ばれる木栓で、ビスの穴(ダボ穴)に栓をします。
通常、ダボは角棒から鉋で削りだした丸棒を使用します。1本の丸棒から大量のダボが簡単に作成できますが、この場合、木口面(木を輪切りにしたときの面)が表に来てしまいます。木口面は、水分を非常に吸い込むため、塗装した時にそこだけが濃い色になり、格好良くありません。そこで、板面が表に来るように、板の表面からダボをひとつづつ削りだします。専用の工具があるのですが、海外製のためインチサイズで、微妙に穴と合わないため、さらにひとつづつをやすりでテーパーを付けるように削ります(写真上)。非常に手間な作業なので、大量に作り置きしておき、必要な時に使用します。
使用する場合、使用場所の木目と同じような木目、色、木目の本数など似たようなものを探し出し、向きを合わせて埋め込み、後はペーパーで仕上げます。
こうすることにより、ダボ埋めをしていることが一見分からない程に綺麗に仕上がるのです。
たかがダボ埋めですが、少し手間を掛けるだけで仕上がりにずいぶんと差が出るのです。
「PT book stand」2台、完成しました。
(写真左はダボ埋め前、右はダボ埋め後)